整体ってどこまで触られるのか分からないから怖い…
とある女性から言われた言葉です。
筆者は、整骨院歴16年。これまで多くの女性の施術を行ってきているため、女性の体を触るなんて当たり前の感覚でいましたが、この一言で改めて女性は男性の整体師からの施術を受けるときに「不安」な気持ちを抱えているんだなと認識しました。
さて、筆者の感情はさておき、実際に整体や整骨院ではどこまで体を触るのが一般的なのでしょう?
現に、整体院や整骨院でのわいせつ事件が報道されることも少なくありませんが、施術でのわいせつとは、どこまで体を触って事件になるものなのでしょうか?
胸を触るとわいせつ?お尻は?太ももは?
本ページでは、整体・整骨院・鍼灸院でどこまで体を触るのかを、柔道整復師である筆者が現場の声をもとにお伝えします。施術者に下心があるのかという疑問にも、包み隠さずお答えします。
この記事の結論
- 施術に必要であれば、胸の周り・お尻・鼠径部に触れることはある
- ただし、際どい部位に触れる前には説明と同意があるのが本来の形
- 説明なくデリケートゾーンへ直接触れる施術は、一般的ではない
- 不安なら「環境」か「人」のどちらかで施設を絞るのが現実的
整体・整骨院はどこまで体を触るの?
どこまで体を触るのかは、施設の種類と、痛みのある場所によって変わります。
一般的には、デリケートゾーンを触ることはありません。ただし胸の周りやお尻などの部位に関しては、施術のなかで触ることがあります。
際どい部位の施術を行う場合には、本人の同意を得たうえで行うケースが本来の形です。しかし、説明もなく施術を行う施設が存在するのも事実です。
施設の種類で「触る範囲」は変わる
ひとくちに「整体」と言っても、看板の出ている施設は同じものではありません。ここを知らないまま通うと、線引きの判断ができなくなります。
| 施設 | 資格 | 触る範囲の傾向 |
|---|---|---|
| 整骨院・接骨院 | 柔道整復師(国家資格) | 着衣のまま。全身に及ぶが露出は少ない |
| 鍼灸院 | はり師・きゅう師(国家資格) | 刺鍼のため露出範囲が広くなりやすい |
| 整体院・リラクゼーション | 民間資格または資格なし | 施設ごとの差が最も大きい |
| オイル・リンパ系サロン | 民間資格が中心 | 主にペーパーショーツでの施術 |
整骨院と接骨院は名称が違うだけで、どちらも柔道整復師が施術を行う施設です。一方、整体院という名称に法的な資格要件はありません。名乗るだけなら誰でも名乗れます。不安を感じているなら、まず看板に書かれた施設名から資格の有無を判断してみてください。
痛みの場所で触る範囲は変わる
首や肩の不調で来院した人に対して、お尻や太ももを触ることがあります。不自然に感じるかもしれませんが、体は繋がっているためです。
たとえば、猫背による肩こりの背景に股関節の硬さがあることは珍しくありません。骨盤の傾きを戻さないまま肩だけ揉んでも、数日で元に戻ります。
筆者も必ず全身への施術を行いますが、利用者様が不思議に思わないよう、あらかじめ全身の施術を行うことをお伝えしています。説明があるかどうかが、判断のひとつの目安になります。
部位別|どこまでが施術で、どこからが疑うべきか
実際に相談を受けることの多い部位について、施術者側の基準をお伝えします。
胸・胸の周りはどこまで触るのか
触る可能性があるのは、鎖骨の下から前胸部にかけての範囲です。大胸筋や小胸筋という筋肉が、巻き肩や猫背に強く関わっているためです。
ただし、その施術で触れるのは胸の少し上の部分にとどまります。乳房そのものを鷲掴みにする、バストトップに触れるといった行為は、施術として存在しません。
うつ伏せの姿勢で施術者の腕や体が胸に当たることはあります。数秒であれば事故の範囲です。明らかに長く当たり続けている場合は、故意である可能性を疑ってください。
お尻・臀部はどこまで触るのか
お尻には大臀筋、中臀筋、梨状筋といった大きな筋肉があります。腰痛や坐骨神経痛の施術では、ここを外すことができません。
そのため、お尻に触れること自体は不自然ではありません。判断すべきは触る場所です。
下着の中に手を入れる、臀部の割れ目に沿って触れるといった施術は一般的ではありません。臀部の外側から中央にかけて、衣服の上から圧をかけるのが通常の形です。
鼠径部・股関節はどこまで触るのか
鼠径部には腸腰筋という、姿勢と腰痛に深く関わる筋肉が走っています。反り腰や股関節の詰まりを診るうえで、触れることがある部位です。
ただし、ここは最も説明が必要な場所です。筆者の場合、触れる前に理由を伝え、了承をいただいてから行います。
説明なく鼠径部の奥に指を入れる、恥骨結合そのものを押すといった施術を受けた場合は、施術者に理由を聞いて構いません。答えられない施術者に、その手技を行う理由はありません。
太もも・内ももはどこまで触るのか
内ももには内転筋群があり、骨盤の安定や膝の痛みに関わります。触れること自体はあります。
目安として、膝から股関節へ向かうほど説明が必要になると考えてください。膝の内側であれば説明なく触れても不自然ではありませんが、股間に近づく位置を無言で触り続ける施術は違和感を持って構いません。
これって「わいせつ?」女性の疑問にお答えします
整体を受けているなかで「ん?これは整体なの?わいせつ行為なの?」と思ったことはありませんか?
筆者自身、何度か他の整体院で受けた施術の内容について相談を受けたこともあります。
そこで、筆者の経験則にはなりますが、実際の声をもとに「整体とわいせつ行為」との線引きの参考になりそうな事例をお伝えさせていただきます。
ご覧のように、整体自体が身体を触る行為のため「整体?わいせつ?」を判断する基準はよく分からないことが現実です。
明らかな「わいせつ行為」を受けた場合は速やかに警察へ相談することが大切ですが、ご自身では判断が付かない場合や周囲へ相談をしてみることもおすすめです。
高い整体料金を支払って、わいせつ目的で身体を触られるなどのあり得ない状況には断固とした態度をとりましょう。
服はどこまで脱ぐのか|下着・ブラジャー・裸の線引き
触る範囲と同じくらい相談が多いのが、服をどこまで脱ぐのかという疑問です。
施設別に見る「脱ぐ範囲」の目安
| 施設 | 服装の目安 |
|---|---|
| 整骨院・接骨院 | 着衣のまま。専用ウェアの貸し出しがある院も多い |
| 整体院 | 着衣のまま。動きやすい服装を指定されることがある |
| 鍼灸院 | 刺鍼部位のみ露出。紙製の下着を用意する院もある |
| オイル・リンパ系 | 下着またはペーパーショーツ |
全裸になることを求められる施術は、上記のいずれにも該当しません。もし全裸を指示された場合は、その場で断って構いません。
ブラジャーを外すよう言われたときの考え方
ホックの金具が背骨に当たると、背部への施術が正確にできません。鍼灸院やオイル系の施設で外すよう伝えられるのには、こうした理由があります。
ただし、外すことに抵抗があるなら断って問題ありません。ホックのない下着に替える、施術用のウェアを借りるといった代替案を出せる施設が信頼できる施設です。
断ったときの反応を見てください。理由を説明したうえで別の方法を提案してくれるか、不機嫌になるか。ここに施術者の姿勢が出ます。
施術者に下心はあるのか|資格別の実態
「柔道整復師 下心」「鍼灸師 下心」といった言葉で検索している人がいます。それだけ多くの人が抱えている疑問だということです。
資格ごとに、置かれている立場は違います。同じ「施術者」でひとくくりにはできません。
柔道整復師(整骨院・接骨院)の場合
柔道整復師は国家資格です。3年以上の養成課程を経て国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けています。
ここが重要な点で、わいせつ行為が発覚すれば免許が業務停止や取消の対象になる可能性もあります。数年かけて取得した資格と、開業した院と、生活のすべてを失います。
失うものの大きさが、そのまま抑止力として働いている。これが実態です。
鍼灸師(鍼灸院)の場合
はり師・きゅう師も国家資格であり、免許を失うリスクは柔道整復師と同じです。
ただし鍼灸には構造的な事情があります。鍼を刺すためには皮膚を露出させる必要があり、施術の性質上どうしても露出範囲が広くなります。
下心があるから脱がせているのではなく、施術に必要だから脱いでもらっている。この違いを説明できているかどうかが、施術者の質を分けます。説明なく露出を求める鍼灸院には、遠慮なく理由を尋ねてください。
整体師・セラピストの場合
正直にお伝えすると、最も差が大きいのがこの層です。
整体師という名称に法的な資格要件はなく、失う免許も存在しません。数日間のセミナーを受けただけで開業している人もいれば、20年の経験を積んだ技術者もいます。
優れた整体師が多数いることは事実として申し添えます。そのうえで、施設を選ぶ段階で見分けがつきにくいのもまた事実です。口コミの数と、開業からの年数を確認してください。
理学療法士の場合
理学療法士は国家資格であり、原則として医師の指示のもとでリハビリテーションを行います。勤務先は病院やクリニック、介護施設が中心です。
そもそも他のスタッフや他の患者がいる環境で業務を行うため、密室になりにくい。環境そのものが抑止として機能しています。
施術中に女性をいやらしい目で見ることはある?男性施術者の本音

「施術中に女性をいやらしい目で見ることはありません」
もちろん疑う人もいるでしょう。しかし、整体師が女性をいやらしい目で見ることがないことにはきちんとした理由があります。
女性の身体に触ることに慣れている
一番の理由は明白。毎日一心不乱に老若男女問わず施術をしているなかで、女性の身体に触ることに慣れてしまっているということが理由のひとつです。
例えば、一般の男性が不特定多数の女性のお尻を触ることなんて日常生活ではありませんよね?しかし、整体師にとってはそれが日常茶飯事です。
銀行員が毎日数千万円単位のお金のやり取りをしていると「お金」がただの紙切れに見えてくると言います。ある意味ではその感覚に似ているのかもしれません。
日常茶飯事に起こることに対していちいち興奮したり、いやらしい感情を持つことがなくなるのはごく自然なことなのです。
骨と筋肉にしか見えない
整体師は、ある意味で変人が多いです。女性であろうが男性であろうが「骨と筋肉にしか見えない」という整体師はごまんといます。
ある意味で「オタク」のような整体師が多いため、例え女性の身体であってもいやらしい目で見ることなく施術を行うことができます。
プロ意識・自制心が働く
綺麗な女性がいれば当然「綺麗な方だな」という思いは生まれます。しかし、それだけです。
もし万が一特別な感情を持ったり、いやらしい気持ちが出たとしても当然ながら「自制心」が働きます。
この自制心という大きな壁を乗り越えてしまった人だけがわいせつ行為に及んでしまうのです。
若い女性が来院したときに何を考えているか
包み隠さず書きます。予約表に若い女性の名前があったとき、施術者が考えているのは「緊張されないだろうか」です。
若い女性ほど施術中に体を固くしがちで、緊張していると筋肉が緩まず、施術の効果が出にくくなります。結果としてリピートに繋がらない。施術者にとっては、そちらのほうが切実な問題です。
期待でも下心でもなく、やりにくさを先に考えている。それが現場の感覚です。

事件化されたわいせつも存在する
殆どの整体師(セラピスト)は女性をいやらしい目で見ることはありません。もし万が一みたとしても自制心が働くのが当然です。
しかし、絶対ではないと補足させてください。
何故なら実際に整体師によるわいせつな行為で事件化されている例があるからです。
準強制わいせつなどの疑いで再逮捕されたのは墨田区の「錦糸町北口カイロプラクティック」の元院長で柔道整復師の土谷仁志容疑者(29)です。 警視庁によりますと、土谷容疑者はおととし10月、施術を装い20代の女性客の胸を触ったうえ、胸のポケットに入れていたスマートフォンで盗撮をした疑いがもたれています。 スマホには施術を装いわいせつ行為をする同様の動画などが複数保存されていて、土谷容疑者は先月、別の20代の女性客に対する同様のわいせつ行為で逮捕・起訴されていました。 取り調べに対し「胸を触った行為は施術に必要だった」と容疑を一部否認しています。
女性客の胸を触り、胸ポケットのスマホで盗撮…「施術に必要」柔道整復師の男がわいせつと盗撮容疑で2回目の逮捕(TBS NEWS DIG Powered by JNN) – Yahoo!ニュース
整体院で施術を装って女性にわいせつな行為をしたとして、千葉県警八千代署は14日、準強制わいせつの疑いで、東京都港区三田5、自称整体師、島田美知雄容疑者(40)を再逮捕した。再逮捕容疑は7月20日午後7~10時半ごろ、経営していた八千代市ゆりのき台3の整体院で、必要な施術を装い千葉県内の女性会社員(27)の体を触るなどわいせつな行為をした疑い。同署によると、容疑を一部否認している。島田容疑者は同所にある集合住宅の一室で、今年3~7月ごろ整体院を開業していた。県内に住む30代と20代の女性にも同様の行為をしたとして、10、11月に準強制わいせつ容疑で逮捕され、その後同罪で起訴されている。
整体院で施術中、女性にわいせつ行為 容疑で男再逮捕 八千代署 | 千葉日報オンライン (chibanippo.co.jp)
ご覧のように整体師をはじめとした施術者(セラピスト)によるわいせつ行為は現実問題としてあります。この記事をご覧の人でも似たような経験をされたことがある人もいらっしゃるかもしれません。
2件目の事例に注目してください。集合住宅の一室で、自称整体師が開業していたとあります。資格の有無と、密室であるかどうか。この2点が重なった場所で起きています。

わいせつを防ぐ安全な整体院・整骨院の選び方
もちろん、わいせつ行為をしない整体院が大多数です。
しかし、万が一の可能性を考えたときのために「露出の少ない服装で行く」「付き添いを連れて行く」などの自己防衛を事前に行うこともひとつの方法としておすすめします。
そのうえで、施設選びの段階でリスクを下げる方法がふたつあります。環境で選ぶか、人で選ぶかです。
- オープンかつ複数スタッフの居る整体院を選ぶ
- 女性スタッフによる整体を選ぶ
環境で選ぶ|オープンで複数スタッフがいる施設
完全個室の整体院や、施術者が1名のみでマンツーマンの状況ができてしまう整体院は、少なからずわいせつのしやすい環境であることは間違いありません。
逆に言えば、他のスタッフの目がある施設では、そもそも行為が成立しません。先ほどの事件が集合住宅の一室で起きていたことが、そのまま答えになっています。
例えば、カラダファクトリーのようなチェーン展開している整体サロンは、スタッフが複数在籍していることに加え、本部への相談窓口があります。個人店と比べて、安心材料の多い店舗であることは間違いないでしょう。

人で選ぶ|女性スタッフを指名できる施設
男性スタッフからの整体を受けるよりも、女性スタッフからの整体を受けるほうがわいせつのリスクは下がります。
問題は、予約の時点で「女性スタッフを希望します」と伝えても、当日になって男性が担当につくケースがあることです。指名が制度として用意されているかどうかを、予約前に確認してください。
店舗まで足を運ぶのが難しい場合には、施術者を自分で選べる「HOGUGU」という出張マッサージという選択肢もあります。顔写真、経歴、保有資格、過去のレビューを確認したうえで女性セラピストを指名でき、施術中は運営に位置情報が共有され、通報窓口も24時間動いています。
ただし正直にお伝えすると、自宅での施術になるため、ひとつめの「オープンな環境」という条件は満たしません。人で選ぶか、環境で選ぶか。ご自身が何を不安に感じているかで判断してください。
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整体とわいせつに関するよくある質問
まとめ
整体や整骨院でどこまで体を触るのか、判断の材料をお伝えしてきました。
施術に必要であれば、胸の周り、お尻、鼠径部に触れることはあります。触れること自体は不自然ではありません。分かれ目は、説明があるかどうかです。
理由を尋ねたときに答えられる施術者かどうか。断ったときに代替案を出せる施術者かどうか。この2点で、ほとんどの判断はつきます。
そのうえで不安が消えないなら、環境か人のどちらかで施設を絞ってください。我慢して通い続ける理由は、どこにもありません。


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